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2018年 12月 12日
子供の頃には近所でよく迷子になっていた記憶がある。そんな私に母は道はどこにでも続いているのだから焦らずにいなさいと言っていた。最近になり母も方向音痴ですぐ道に迷うという話しを聞いたのだけど、子供の私に向けた言葉は自分に言い聞かせていたのだろうか。道に迷った時には分からなくなった所まで戻るのが良い。けれど方向音痴の人は戻る道もまた別の景色のように見えて不安になる。だからどの道も続いているのだから焦らずに周囲をよく見ろということなのだろう。またそういう時にはほんの些細なものが目印になる。家の表札、道の幅、坂の起伏、無意識に受け取っていたものをふるいにかけて、見覚えのある記憶を拾い上げる。人は変哲のないものに囲まれながら自分の居場所を確かめているのだろう。
by nyazin
| 2018-12-12 17:21
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